私だけに甘いあなたと恋をする
「…響は真面目……だよ…」


って、自分が不真面目みたいな言い方だけど…。


ボソッと呟いた声はお母さんには届いてなかったみたいで。

ふと見ると買ってきた物を冷蔵庫に片付けてた。


「もーっ!人に質問しといてっ!」


もう知らないっ!


一人でぶんすか怒りながらお守り作りに(いそ)しむ。

野球部が無事甲子園に出られることを願って。

それと余った生地で響にも手作りのキーホルダーを作ってあげるんだ。


『これ、まゆりが作ってくれたの?ありがとう。大事にするね』


「ふふっ」


キーホルダーを受け取って喜ぶ響の姿を想像して顔がにやける。


よし、頑張ろっ!
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