私だけに甘いあなたと恋をする
あ…。


少し離れたところに響の姿を見つけた。

橋本先生と一緒に立ってる。

相変わらずクールで表情からは何も読み取れないけど、橋本先生はものすごく楽しそうに笑ってて。


……私の知らない響。

私がもっと年上だったら、響の隣で笑ってるのは私だったのかな。


ギュッと胸が締め付けられる。


「まゆちゃん?」


「何?」


感傷に浸ってたことに気付いて慌てて笑顔で振り返った。


「……大丈夫?」


「うん、全然大丈夫」


ぱたぱた手を振ったけど、変な日本語使ってる時点で大丈夫じゃないよね。
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