私だけに甘いあなたと恋をする
打ち上げたボールはセンターを守ってた人に取られてワンアウト。

歓声が落胆の声に変わるけど、それもすぐに次の応援に切り替わった。


いいなぁー、この感じ。


ドキドキとワクワクが入り交じってアドレナリンが次々()き出るような、そんな感覚。


これで隣に響が居たら言うことないんだけどなぁ…。


辺りを見回しても人だらけ。


「どうしたの?」


「えっ!…ううん、何でもないよ」


カナちゃんに声を掛けられて我に返る。


「ああ…彼氏さん?これだけ人多いと分かりにくいよね。それとも見つけられた?」


「んーん、見つかんない」


それに教師と生徒だし…。

仕方ない…よね。
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