私だけに甘いあなたと恋をする
一回の裏、守るうちの選手が守備位置に走る。


「あ…」


マウンドに立ったのは真鍋くん。


「今日は先発なんだね」


カナちゃん、嬉しそう。


「えっ!何っ!どうしたの!?」


微笑む姿がものすごく可愛くて、思わず抱きついちゃった。


「んーん。何かね、すごくギューッてしたくなっちゃって」


「や…やだ、あたし汗臭いよ!」


そう言ってじたばたするカナちゃん。

本当に大好きで仕方ないって伝わってくるから。

真鍋くんと幸せになってほしい。

……けど。

真鍋くんにはその気はないみたいだし…。

二人とも大事だから何とかしてあげたいな。
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