私だけに甘いあなたと恋をする
※※※



体育館にはクラスごとに入場していき、両側に並んだ保護者席の間を通ってパイプ椅子に座った。

たくさんの人達に見られてるって思うと口から心臓が飛び出しそうなほどドキドキするのに、座っちゃえばそんなことすぐ忘れちゃうんだよね。


「ただいまより、牧園高等学校第九十八回入学式を執り行います。国歌斉唱。全員起立!……保護者の皆様もご起立願います」


ガタガタと音が鳴り、皆が立ち上がる。

こんな中なのに響ちゃんの姿を捜す私。

さっき見た感じでは、私達の両側に座ってるのが先生達っぽい。
< 40 / 449 >

この作品をシェア

pagetop