私だけに甘いあなたと恋をする
「部屋…行って話そうか」


「う、うん」


部屋の方を指差して苦笑いする響。


「響くん、ご飯はっ!?」


今『いちゃつくならどこか別のところでやって』って言ったから部屋に行くんじゃん。


声に出したら怒られそうだから心の中で抗議した。


「あ、食べます食べます。すぐに戻りますので」


響…お母さんの扱い分かってきてる。


腰に手を当て唇を尖らせるお母さんをなだめてリビングを出る。


「ねえ、今日真鍋くん学校来たんだよ」


「そうなんだ、良かったね」


「うん。でね、カナちゃんと何かあったみたいで」


階段を上がりながら今日の報告。

詳しくは教えてくれなかったけど。
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