私だけに甘いあなたと恋をする
「……分かったわ。明日からお弁当持参ね」


「え…。そんな申し訳ない――」


「二回目!!遠慮しない!」


「……はい」


何を言っても無駄だと悟ったのか、困ったように笑いながら大きく頷く。


「まゆりも!明日テストなんだったら、テレビばっかり観てないで勉強してらっしゃい!」


「……はぁーい…」


触らぬ神に(たた)りなし。

リモコンでテレビのスイッチを消し、大人しく自分の部屋に戻った。

机の電気を点けて椅子に座り、鞄の中から教科書を取り出す。

まだ春休み気分が抜けなくて。

授業も始まってないから、実感が湧かないというか…。


全然やる気出ない…。
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