私だけに甘いあなたと恋をする
「あっ…、あとで乾かす」


「ん」


ふわりと微笑む響ちゃんの笑顔が(まぶ)しい。


「響ちゃんはお風呂入った?」


「うん。あとは寝るだけ…じゃないや。ケーキがあった」


悪戯(いたずら)っぽく笑う響ちゃんの手はまだ、私の前髪を(いじ)ってる。


「響ちゃん、いつまで遊んでるの」


抗議の意味も込めて少し強めに言うと、屈んだ響ちゃんの唇がおでこに触れた。


え、何……?


「キ…、キッ…」


キス――ッ!?


びっくりして思わず立ち上がる。

すると、私の行動に驚いた響ちゃんまでのけ反った。
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