私だけに甘いあなたと恋をする
「あ…、ごめ……」


「ごめんごめん。そんなに驚くとは…」


そう言って笑う。


いや、驚くよ。

そんな雰囲気全然なかったもん。


「せっかく両想いだって分かったけど、まゆが受験生だから大人しくしとこうと思ってずっと待ってた」


「え…」


待っててくれたの?


嬉しくて、抱きついた。

ずっと『好き』の気持ちを抱えているのは私だけかもって思ってたから、響ちゃんの言葉に今まで積もりに積もった『好き』が(あふ)れてくる。


「好き。……響ちゃん大好き」


私を優しく包み込んでくれる響ちゃん。

響ちゃんの腕の中はすごくドキドキするのに、不思議と安心感もあってすごく幸せ。
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