私だけに甘いあなたと恋をする
ボーッとしていた頭が一気に覚醒(かくせい)する。


「嘘っ!」


本当に?!


「迷惑……かな?」


眉間に(しわ)を寄せる響ちゃん。


「ん-ん!そんなことない!」


ずっと疎遠になっていた響ちゃんと、またこうやって過ごせる時間ができたんだ!

おじさんとおばさんには申し訳ないけど、この状況を喜んでいる私。


最低じゃん…。

でも、嬉しいものは嬉しいんだよね…。



「突然のことだからしばらくは大変かもしれないけど、ここを自分の家だと思ってゆっくり過ごしてね」


「はい。ありがとうございます」


お母さんと響ちゃんのやり取りを聞いて、慌てて洗面所に駆け込んだ。
< 6 / 449 >

この作品をシェア

pagetop