私だけに甘いあなたと恋をする
「あとコウモリ?そんなのになれるんだったら、空飛んでるし。まゆ、迷信信じ過ぎ」


「うう…」


返す言葉もございません…。


「可愛…」


正論を前に項垂(うなだ)れていると、突然私の人差し指を甘噛みし始めた。


「――っ、響…ちゃ…」


響ちゃんの舌の体温と感触に、全神経が人差し指に集中する。


「食べちゃっていい?」


「へ…?食べ……?」


食べるって……、指?


頭の中はクエスチョンマークでいっぱい。


「結構痛いと思うから、嫌ならしないし」


食べるって…バリバリ食べられるの?

そりゃ痛いだろうし、絶対やだ。
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