私だけに甘いあなたと恋をする
「……鉄の匂いがするから舐めない?」


申し訳なさそうにする響ちゃんを見上げ聞いてみる。

響ちゃんだから痛いのも我慢できる、そう思って受け入れる覚悟も決めたから。


「……」


何か悩んでる?


響ちゃんの頬に手を伸ばして触れた。


「……まゆに痛い思いさせるなら、やめようかと思って…」


「やめられるものなの?」


血を吸わない吸血鬼って居るのかな?


「分からない。今まではずっと母さんから貰ってたから」


え…。


「おば……さん?」


私にしてるみたいに、おばさんにしてたの?

吸血鬼だと普通の親子とは違うのかな…。


置き換えてみたら、何かモヤモヤする。
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