私だけに甘いあなたと恋をする
「まゆちゃん、顔色悪いよ?大丈夫?」


カナちゃんが心配そうな顔で席から身を乗り出してくる。


「あ…、うん…。ちょっと貧血気味で…」


今まで貧血とは無縁の生活を送っていたから、突然の体の不調にどうしたらいいか分からない。


「保健室行く?」


真鍋くんも体をこちらに向け、眉間に皺を寄せた。


「どうだろ…。でもこの後テストだし…」


最初のテストだからちゃんと受けないと。


「そんなんでテスト中に倒れたら意味ないだろ」


『行こ』


そう言って私の手首を取ると、椅子から立ち上がる。
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