私だけに甘いあなたと恋をする
「失礼しまーす」


真鍋くんが保健室のドアを開ける。

でも誰も居ないのか返事はない。


「三輪さんはベッドに寝ときなよ。俺、職員室に行って中に居る先生に声かけてくる」


「うん…。ありがと…」


正直、学校に来るだけで結構疲れたから、休めるのは嬉しかった。


「ほら、早く寝て寝て」


手を離したかと思うと、私の背中に手を添えてベッドに寝るよう(うなが)される。

まるでお母さんみたいだ。


「ふふっ」


思わず笑いが込み上げる。


「え、何?どうしたの?」


「真鍋くん、世話焼きのお母さんみたい」


私の言葉に唇を尖らせる真鍋くん。
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