タイムスリップ・キス
山田と瞳を合わせた。
じっと真剣な眼差しで私を見てる。
嫌にでも視線は少し下、唇に。
「…っ」
ドッと大きな音が胸に響いた。
やばい、バックバク心臓が破裂しそうなくらい鳴ってる…っ
緊張してきた…
早く戻るためにこんなこと考えてる場合じゃないけど、この状況はやばいどうしよ無理…っ!
「晴…」
ドキドキしすぎてもたない…!
「…そんな顔するなよ」
「え…」
「これは作業の一貫だと思え、無になれ!」
私の両肩を掴んで、諭すように。
じーっと私を見て。
「大好きな伊織先輩を助けるためだ!!!」
もちろん、伊織先輩のことは助けたい。
悲しんでる姿は見たくないし、もう一度前を向いてほしい。
だけど…
「…無理だよ」
このドキドキはもう嘘付けない。
体がそうだって叫んでる。
それはもうどうしようもないよ。
「私が好きなのは…山田だもん!好きになっちゃったんだもん…っ!!」
その想いは止められなくて。
きゅっと目をつぶってしまった。
顔を見るのが怖かったから、思わず逃げてしまった。
「………。」
黙ったまま、何も言ってこない山田。
あー、またやっちゃってる!
最後の最後まで迷惑掛けてる!
こんな時まで私…っ
意を決して目を開けることにした。
もう何でもいい、どうせ最後だし、いっそのこと開き直ってキスしちゃえば…!
「…っ!」
ゆっくり目を開くと、これ以上にないくらい顔を赤くした山田が驚いた表情で立っていた。
そんな山田も未来に来て初めてだった。
前に“キッカケ”の話した時は涼しい顔してたのに。
「や、山田がそんな顔しないでよ!」
「するだろっ、急にそんなこと言われたら!」
「山田は経験済みじゃん!」
そのおかげで私のホッカホカに火照りまくった顔はさらに熱を帯びることになったけど。
「…何度でも嬉しいんだよ、好きな子から告白されるのは」
“私から告白したんだよ”
「それは“未来の私”で“過去の私“”じゃないじゃん…」
「…違うよ、俺はずっと晴のことが好きだったよ」
山田の右手が私の頬に触れた。
その優しい手に、自然と目を閉じた。
唇が触れる。
こんなに温かいんだ。
初めて知った。
スーッと光に包まれる。
山田の感触が消えていく。
過去に帰れるんだ。
ばいばい、未来の世界―…
じっと真剣な眼差しで私を見てる。
嫌にでも視線は少し下、唇に。
「…っ」
ドッと大きな音が胸に響いた。
やばい、バックバク心臓が破裂しそうなくらい鳴ってる…っ
緊張してきた…
早く戻るためにこんなこと考えてる場合じゃないけど、この状況はやばいどうしよ無理…っ!
「晴…」
ドキドキしすぎてもたない…!
「…そんな顔するなよ」
「え…」
「これは作業の一貫だと思え、無になれ!」
私の両肩を掴んで、諭すように。
じーっと私を見て。
「大好きな伊織先輩を助けるためだ!!!」
もちろん、伊織先輩のことは助けたい。
悲しんでる姿は見たくないし、もう一度前を向いてほしい。
だけど…
「…無理だよ」
このドキドキはもう嘘付けない。
体がそうだって叫んでる。
それはもうどうしようもないよ。
「私が好きなのは…山田だもん!好きになっちゃったんだもん…っ!!」
その想いは止められなくて。
きゅっと目をつぶってしまった。
顔を見るのが怖かったから、思わず逃げてしまった。
「………。」
黙ったまま、何も言ってこない山田。
あー、またやっちゃってる!
最後の最後まで迷惑掛けてる!
こんな時まで私…っ
意を決して目を開けることにした。
もう何でもいい、どうせ最後だし、いっそのこと開き直ってキスしちゃえば…!
「…っ!」
ゆっくり目を開くと、これ以上にないくらい顔を赤くした山田が驚いた表情で立っていた。
そんな山田も未来に来て初めてだった。
前に“キッカケ”の話した時は涼しい顔してたのに。
「や、山田がそんな顔しないでよ!」
「するだろっ、急にそんなこと言われたら!」
「山田は経験済みじゃん!」
そのおかげで私のホッカホカに火照りまくった顔はさらに熱を帯びることになったけど。
「…何度でも嬉しいんだよ、好きな子から告白されるのは」
“私から告白したんだよ”
「それは“未来の私”で“過去の私“”じゃないじゃん…」
「…違うよ、俺はずっと晴のことが好きだったよ」
山田の右手が私の頬に触れた。
その優しい手に、自然と目を閉じた。
唇が触れる。
こんなに温かいんだ。
初めて知った。
スーッと光に包まれる。
山田の感触が消えていく。
過去に帰れるんだ。
ばいばい、未来の世界―…