タイムスリップ・キス
初心者でも作れる料理…
からあげ、肉じゃが、ハンバーグ…
絶対嘘だ!そんなの作れるわけない!

スマホを駆使して探してみた。

失敗なく簡単絶品って書いてあったけど、ちっとも簡単そうには見えない。私の料理スキルなめんなよと言いたい。

「………。」

ごろんっとその場に寝転がる。

天井を見つめ、山田のいない部屋で1人。 

…天井って案外ホコリが付きやすいんだなぁ。

「…どうしたらいいの?」

完全なる戦意喪失。

目的も目標も失ってしまった。

出来る事どころか、ただ時間を持て余してる…

さっさと帰れたらいいのに。

……。

…。

がばっと体を起こした。

いやいやいや!!!
無理無理無理っ!!!

思い出したら尋常じゃなく顔が熱い!!!

何これ、何なのこれ!?

山田はあんなに普通だったのに!

私だけなんでこんな…っ!


…山田からしたらどうってことないってことなんだよ。


気にしてるのは私だけで、それが余計気まずくさせてる。 

それに対してまた山田が気を遣ってくれてる…

「買い出しに行こ」

せめて私が今出来る事をしよう。

がんばっておいしいご飯作るんだ。 

今日の夜までには笑っておいしいねって言えるようにしよう。
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