きみと繋げた雪明かり
「あ!もしかして岬木がキスしたんじゃないかって〜?」
「んなっ!?」
杉田くんに見破られて微妙な空気になってしまっていて周りをキョロキョロと見渡す。
一応私たちはそこまで目立ってないらしく、岬木くんたちは自主練をしているから聞こえてないと思うけど…
チラッと岬木くんたちの方を見ると、さっきの映像を見たりして真面目に自己分析をしていた。
…はぁ、よかった。
…それより、杉田くんのこの最上級のニマニマ顔がなんともイラついてしまう。
「へぇ〜、光のこと好きになっちゃったんだ〜!!」
「うるさい……!何が悪い!?」
少し吹っ切れちゃってもう認めてるけど、自分でもこの言い方は情けない。
もうちょっと優しい言い方とかなかったのかって思うけど……杉田くんの聞き方も大概だ。
すごく面白がる顔でニヤニヤとこちらを見つめてくる。なんだか全てが見透かされてる気がして気分が悪い。
…杉田くんだったからよかったけど、これが岬木くんファンとかだったら殺されてたよね。多分。
一応みんな劇に集中してるからここの会話は聞こえてないと信じたい。
……思えばさ、
「…杉田くんは参加しなくていいわけ…?」
「あっ、バレちゃった」
……サボりかよ!!