きみと繋げた雪明かり
「おっはよ〜夜宵ちゃーん」
「杉田くん…」
「そんな暗い顔しないでよ〜」
いつのまにか私の先の前に来て笑いながら喋るこの男子……
杉田翔くん、同じクラスで岬木くんの親友でもある。そして、何故だか顔がいい。
入学式のとき、席が隣で話しかけられてそこから関わることになってしまった。
結構軽っぽそうな人でいわゆるムードメーカーという部類なのだろう。
たまに杉田くんのテンションについていけなくなるときなんて結構ある。今もそうだけど。
「それで、なにしにきたの?」
「わぁ、塩対応。ま、全然いいんだけど」
あなたは結局、なにが言いたいんですか…
ほぼ呆れている状態の私をフル無視して杉田くんは話を続ける。
「今日、光と一緒にいたんだって?」
「え?まあ、そうだけど…」
「へぇ〜」
一緒にいるっていったって仕事内容だから別に何もないと思うけど…
杉田くんは何がお望みなんだ…
「うわっ、やば来ちゃった。めんどくさいな〜あの男は」
「え…?」
杉田くんが顔をしかめて見ている方向を向くと、そこには何とも言えなさそうな表情の岬木くんがいた。