きみと繋げた雪明かり
「…そうですね、私は今から行くので名残惜しいですが失礼します」
「うん、久々に会えて楽しかった。じゃあね」
失礼します、と軽く頭を下げてから敷地内へ入る。
久々に来たため、迷いながら歩くとなんとか目的の場所に着くことができた。
平日の昼間だから人は少ないけれど、何人かはいるようだ。
他のことを見るのはそこまでにして、私は目の前にいる中学の友達に挨拶をした。
「……久しぶりだなぁ」
凛子は私のこと覚えてるかな。と呟いたら、置いてあるベンチに腰をかける。
目の前には綺麗な花がいくつも植えられている花壇。
前はここで、色々大変って話したな。でも、辛いことまで悲しいことまで嬉しいことまで全部ここで共有した気がする。