きみと繋げた雪明かり


ふと時計を見てみると、針は10時半を指していて、学校は丁度3限が始まったところだった。


3限と言っても、今週は文化祭準備だから授業はないのだけれど。


正直、文化祭の準備をぬけることは私の役割のこともあるし、少し悩んだけれど、


それぞれのパートリーダーの子に相談してみたら快諾してくれたからその言葉に甘えて今日は休ませてもらえることにしたのだった。


岬木くんは今の時間は演劇の練習をきてるのかな、と思いつつ来た道を戻っていく。


ふと、さっき先生にあったことを思い出した。


先生がさっきこの時間に来たということは、学校の方が落ち着いているということ。


頑張って2年前までの記憶を張り巡らせる。


確かこの時期はこの辺の中学校はテスト期間……だったような気がする。


うちの学校のスケジュールが意味不明なだけで、普通はテスト期間のはず。


他の学校と別の期間に文化祭をやることで、意外性と集客力を浴びたいのだろうか、やれやれという気持ちが湧いてくる。


と、そんなことはどうでもよくて。とりあえず駅の方は戻ろうと、私の中で一つの考えが出てきた。
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