きみと繋げた雪明かり
追憶

じょしょう



「ぜ、絶望的だ……!!」


一人、掲示されている名簿表の前でうなだれる。


周りはみんな大興奮なのに、まるで私だけが取り残されちゃったみたいだ。


4月、私は中学生になった。


通う学校が変わると、誰でも新鮮な気分だったりとなにかと期待すると思う。


だけど、私の気分は晴れないままだった。


「やっほー!夜宵おはよ!クラス離れちゃったね……」


元気な挨拶で私の方に3人くらいな友達が来てくれた。さっき見たら確かその子たちは同じクラスだった気がする。


「うん、違う学校出身の子が多くて…」


「まあまあ!また休み時間とかに話そ?会えなくなったわけじゃないしさ!」


「うん……」


私が違うクラスになったのをフォローしてか、トントンと背中を叩いて慰めてくれる友達。


中学一年生のとき、私は普通に友達に恵まれていたほうだと思う。


私がなにか新しいことをしていたら応援したり、手伝ってくれたり。泣いていたら話を聞いてくれたり、大袈裟な表現をすると、神様のようだった。


「夜宵なら大丈夫だって!!一応同じ小学校だった子もいるしさ?」


「そ、そう信じることにしる……」


みんな落ち込んでる私をわざわざ慰めてくれる。今となってはこれはどれだけありがたいかをわかっていなかった。


「と、とりあえず、中学生頑張ろうね!!」


自分からそう言った後、入学式が始まる体育館までその友達と一緒に歩いて行った。


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