きみと繋げた雪明かり
凛子意外と遊んだりするのはなんだか新鮮で、自然と心が躍る。顔もいつもより口角が上がっているのがわかった。
「夜宵、最近全然遊んでなかったからね〜、ひさびさにどうって?」
「嬉しいよ!久しぶりにみんなと遊べて!」
誘ってくれたのがどんな理由でも嬉しくてこの日を楽しみにしていた。
最近全然話していないから詰まったりしたらどうしよう、と本音は少しおどおどと緊張していたけれど、
みんな変わらずあの優しい笑顔で私を迎え入れてくれた。
私以外クラスが同じの3人。休み時間もそのメンバーで話したりしているのだろうか。
「最近夜宵はあの子と仲良いよね!えーっと、たちばな?だっけ」
「そうそう!顔も可愛いしスポーツもできるし勉強もできるし!まさに才色兼備だよね!」
「なんか、バスケ部の先輩のハートをいとめた、っていう噂もあるらしいよ?」
「なにそれやば〜!」とみんなが盛り上がる中、友達の話をされるのは慣れていなくてその場にいることしかできない。
凛子って他クラスにも人気があるんだなあ、と思いながらその話を聞く。
彼女たちの話は間違っていない。凛子は勉強もできて信頼も厚い、おまけに顔も最高に可愛くて。いろんな面から先生からも大きな支持を得ている。
自慢の友達だ、と思いながらその話を聞いていたら、次の瞬間とんでもない言葉が聞こえた。
「……でもさ、なんかあの子、軽くいじめられてなかったっけ?」
「え……?」
「あれ知らない?なんか、派手な子たちの反感かっちゃってるみたいで」
世間の話のように話すけど、私はそれが他人事のようにはどうしても聞こえなかった。