きみと繋げた雪明かり
どう、すれば……
頭ではそう思って、さっきまで動かなかった足を無理やりに動かす。
見てられない。あれがさっちゃんの言っていた一部の女子か。
気づいたら、私は自分で力強くドアを開けていた。
「……なに、してるの」
「あ?なにお前、あ、もしかしてこいつのお友達?」
「え、夜宵………?」
中に入ると、怖い表情をした何人かの女子と、驚いた顔をしている凛子の姿があった。
「なにがしたいの?イラついたとしても、これは間違ってるんじゃっ……!」
「うるさい!」
「夜宵!大丈夫だから!!」
「大丈夫じゃない!!凛子はそうやっていつも我慢しちゃう!」
「………っ」
私がそういうと、黙って何も言えなくなっている凛子。少し言いすぎたと思っても後の祭り。
言葉はもう止まることを知らなくて、頭の中に浮かんだ言葉をそのままに発してしまう。
「本当は嫌なんじゃないの!?誤解なんじゃないの?なんで全部我慢しちゃうの!?」
今まで凛子はすごい、なんでもできるって思ってたけどそれは違う。
頼ることが苦手なんだ。今まで全部一人でやってきたからこそ何も言えない。自分の感情を押し殺しちゃう。
私がそこまで言うと、また1人が箒をどこかに突き出した。
「さっきからうるさいな!!なに、やめてほしいってなに、あたしたちも十分嫌な気持ちなってるんだけど」
「だけど……!」
「全部あたしらが悪いってなんだよ!!それもこれ、いじめとかって人聞き悪いな」
一人の一番ボスっぽい人が声を荒げて反抗する。すると、一人の女子生徒が耳を澄ませて「やば」っと一瞬つぶやいた。