きみと繋げた雪明かり

けつまつ




「…ほら、あの子たちが」


「有岡さんたちの反感買ったんだって?うわ〜終わったね…」


「………」



廊下を歩いていると、どこからかそんな声がたまに聞こえてくる。


これは生徒だけでは解決できないと思い、先生たちにも相談してみたけど、結局は何も変わらなかった。というかむしろ悪化した。


毎日のように何か隠されたり水をかけられたり、私はまだいいけど、酷いのは凛子のほうだ。


いじめてるのが、学年でも女王様みたいなポジションの有岡さんグループだということが判明し、みんな彼女たちに逆らえず私たちを傍観している。



最初は明るくクラスメイトの子たちに話しかけていた凛子も次第に孤立しだし、私以外にあまり話さなくなった。


というより、笑顔を見せるのが少なくなった気がする。



最初は私も凛子に嫌がらせするのをやめてほしい、と何度もお願いしたけど
逆効果。結局は私も2番目をターゲットとされてしまうのだ。


おそらく、傍観している人たちも私みたいになるのが怖くて何も言い出せないのだろう。


先生たちも、何もしてくれない。結局は学校の名誉のために揉み消しては「まあ、頑張れ」と謎の励ましをしてくるだけだ。
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