きみと繋げた雪明かり
「…それ一人で?」
「え?」
それ、といって岬木くんが指さしたものは私がやろうとしていた生徒会とかの資料。
一人で、って…どう言うことだろう…
「…俺も押し付けすぎたのかもしれないけれど、たまには他の人にも頼ってほしいな」
「あ、えっと…どうも」
つ、詰め込み過ぎを心配してくれたのかな…?
一応、2日くらいあればできる量だし…
「うん、まあ結論を言うとさ。手伝うよ、バイトあがったら」
「え?い、いいよ?私の仕事だし…」
「一応生徒会の仲間なんだから手伝わさして?」
深く懇願するような目で言われたら断れるわけないじゃないですか。
しかもこの男、非常に顔が良い。
私も結構流されやすい性格だしね…
「あ、うん…わかった。ありがとう」
うん、私単純すぎる。
なにも言われなかったら静野くんの手を借りるなんてことさせないけれど、今回は流石に無理だ。
「ありがとう、あと10分くらいで終わるから」
「あ、うん…」
そう言って岬木くんは自分の持ち場に戻っていた。
……非常に申し訳ない気がしてきた。
まあ、岬木くんのバイトが終わるまでやれることはやっておこう。せめてそんなに大変にしないように。