きみと繋げた雪明かり
二
「……じゃあ、今日の生徒会はここまでということで。次は文化祭最後の会議なので、遅れないようにしてください」
お疲れ様でしたー、とみんなが一斉に言った後次々と教室を出て行く。
ともえちゃんにも先に行っておいて。と言ったから教室内は私と岬木くんの二人だけになってしまった。
沈黙が流れて、少し気まずい。
私の体が固まっていると、岬木くんが椅子をひいてくれた。ここに座ってということなのだろうか。
「…ありがとう」
私がそこに座った後、岬木くんも近くの机から椅子を抜き出して座った。
どうしたんだろう、と思っていたら先に口を開いたのは岬木くんだった。
「……ごめんね、急に呼び止めて。どうしても話したいことがあって」
「うん……全然大丈夫だよ」
岬木くんはなぜか私と目を合わせないまますらすらと話している。
朝のことを気にしているのだったらかなり申し訳ない、と思いながら次の言葉を待つ。
だけど、彼は言おうか言わないかの狭間で揺れてるみたいに、こっちを見ては目を逸らしてはを繰り返していた。
そして、決心したのか。私の方を見つめて「あのさ」と言葉を紡ぎ始める。