きみと繋げた雪明かり
「きゃっ……!!」
急になにかに足を引っ掛けてしまって、体が前に傾いていく。
周りには機材、打ちどころが悪かったら病院送りにされる。
体がスローモーションで傾いていって、地面にぶつかるとなったとき。
「おっと……」
とっさに私の体に手が添えられて、体がもとの体勢に戻っていった。
一瞬のうちに触れられて、心臓が飛び跳ねてしまいそうだった。
「……ごめん。当たっちゃったね」
「…ううん、こっちこそ。鈍臭くて」
助けてもらったのはいいけど、この前のもあって気まずい空気が流れていく。
目の前には岬木くんが申し訳なさそうに微笑んでいた。
その表情を見て、胸が痛んだ。
こんな顔をさせてしまったのは、私のせいだったって。やっぱり、私は最低だ。
「……それじゃ、再生お願い」
気づいたら岬木くんはビデオの方に移動していて、涼木さんの横に座っていた。
数メートル先にいるだけなのに、遠くて消えてしまいそうでなぜだか孤独な気分になってしまった。
……私はとんでもないことを始めてしまった。