きみと繋げた雪明かり



廊下を歩いてみると、思ったより沢山の種類の出し物があった。



あるところは喫茶店、動画放映、脱出ゲームなど色々なお店があって気分が上がる。


そして、やっぱりいつもより人が多い。一般参加もOKだからなのか。



だけど、やっぱり人が多すぎて酔ってきてしまった。自分はそこまで酔いやすいタイプではないのに。



「はぁ……どこか、いい場所あったかな…」


どこか、1日になれる場所がほしくて、全生徒、参加者に配られているパンフレットを黙読する。


外は模擬店、一階は出し物はやっていないけれど受付で人が多そう。二階から三階はクラスの出店でこれだし……



そう考えていると、ふと考えが思いつく。



「4階……?」



思い出した。たしか、4階はほぼ物置みたいな扱いになっていた気がする。空き教室が大半でそこで出店をしているクラスも少なそうだ。


そこなら人が少ないかも、と思い人混みの中階段までかき分けながら歩くことにした。


それにしても、岬木くんは誰かと回っているのだろうか。私は一人で出てきてしまったけど、ここにいる大半の人が友達やカップルで回っている。


一人でいる自分がなんだか惨めだ。
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