きみと繋げた雪明かり
「星野さん、こっちの終わったよ」
「ありがとう、じゃあこっちを……」
データを送ろうとすると、急に岬木くんが口を押さえながら黙ってしまった。
ど、どうしたんだろう…?
「あの、岬木くん……?」
「……あ、ごめんね」
ごめんねって……なにかあったっけ。
岬木くんが何かした覚えはないし、逆に謝るべきなのはこの仕事を割り振られたのにやらせてしまったいる私だと思う。
「星野さんが副会長だからってすごい安心してたんだけど、こんなに忙しいの、俺のせいだよね」
「い、いやいや…溜めすぎた私も悪いし…」
私も1日くらい休むときもあるし、正直言ってこれは私の管理不足だ。
岬木くんが悪いと思うことなんて何もないはずだ。
「こんなので生徒会長失格かもしれないよね…」
「そ、そんなことないよ!」
私は最初副会長になってすごくプレッシャーとかで緊張してたんだけど、岬木くんが会長じゃなかったらすぐどこかで失敗してたと思う。
「私なんかに副会長という大層な役職ができるのは岬木くんのサポートがあったからだよ…!」
「え、えっと……」
「だから、私はこれからも岬木くんと一緒に働きたいって思ってる…!」