きみと繋げた雪明かり
「友達だったらその痛みまで一緒に受け入れられるよね?言葉だけで一度も行動しようとしてなかった。アタシが一番怒ってるのはそれでもある」
「あの子たちは、なにもしないんですから……?」
素直にそう思った。だって、あの子たちが処分されてないなんてどう考えたっておかしい。
透子さんは少し間を開けた後に言った。
「……いや、できる限りのことはしたよ。まあ、親の仕事には影響は出なかったけど、いじめをしたこととかは徹底的に認めさせた」
「………」
「あいつらへの復讐はちょっと納得いかないけど一応完了した。だったら、次は偽善者の番だよ」
偽善者、それは絶対に私のことだ。そして、わかったことがある。
透子さんは、やっぱり今日。私に何かしらの危害を加える。それは身体的か精神的なのかはわからないけど。
もし私が岬木くんのあの件をOKしていたら、この場に岬木くんまでまが道連れになっていたのだろうか。そう思ったら、嫌な予感が止まらない。
私だけでいい。そう、私だけでよかったんだ。
納得しているつもりだけれど、やっぱりまだ脚は震えているし今すぐ逃げたいでも、それをしたらおそらく何倍も強くなって帰ってくるだろう。