きみと繋げた雪明かり
「…でも、暴力ではなにも解決しません。それこそ、凛子は望んでいないと思うますよ」
「……ある意味正当防衛だよ。なんなら凛子が受けた痛みの方がはるかに多い」
「それに、私は今のところアンタを恨んでる。助けるとかほざいてたのになにもやらなくて、結局救えなくて。凛子はそんなアンタにもイラついてたのかもね。口だけで何もしてくれないってさ」
透子さんは火がついたように、早口で力強く低い声で言葉を解き放つ。
「…凛子が見た景色を見ようか。こんな感じだよ」
さっきまで私が入っていた屋上の扉を開けて、奥の地面が見えるところまで誘導する。
高い、この学校の高さだったら落ちたら確定で死ぬだろう。怖い。
「本当にお前は嘘だけだったよ。残念なくらい」
「嘘って……」
「凛子の近くにいるくせに、呼び出されたものは止めはしたかもしれないかど行動には出さない。結局はあの子が全部受け持った」
「………」
「ほら、なにも言えないでしょ?結局その程度」
「や、めてっ……離して!!」
いつのまにか服の一部分が掴まれて主導権は透子さんに掴まれてしまった。
「……これでやっと終わる」
「………っ!?」
透子さんがそう呟いた瞬間、掴まれたく感覚がなくなり、全てがスローモーションに映った。
う、そ………
自分の体が宙に浮いていく。