きみと繋げた雪明かり
それに手伝わせちゃってるのは完璧に私のせいだから…
岬木くんがそう思う必要なんて何一つない。
「あ、ありがとう…嬉しいけど…」
「けど…?」
あれ、待って。私言いすぎちゃった…?
俺のことなんてよく知らないくせにそんなこと言うな、みたいな…?
そういう罪悪感で埋め尽くされそうになっていたところ。
「ちょ、ちょっと近い、かも…」
「え?」
ち、かい…?
冷静になってみると、目の前に端正な静野くんのお顔がある。
それはいつも以上に近くて、鼻がくっつく、というくらいではないけどとにかく適切な距離ではない。
「あああああああえっと…ごめん、見苦しいよね…!」
「い、いや…こっちこそ…」
一生の不覚すぎる。こんな顔面国宝の岬木くんのお顔を汚すなんて。
私が誰もが振り返る美少女だったら「きゃっ、近い…!」みたいなラブコメで終わるかもしれないけれど、人が人だ。
私の顔面なんて面汚しにしかなんないよ…!
ああああああやってしまった…
「ごめんなさい、本当に…」
顔を赤くさせるくらい純粋な岬木くんを汚してしまった…
私明日生きてるかな…