きみと繋げた雪明かり
「夜宵にいうのも怖くて、言えなかったけど。ごめんね、もっと早くに言ってたら……」
「ううん、凛子が生きてくれたことが嬉しい。でも、なんで今日は…?」
そこが疑問だった。透子さんたちいざこざは私も予測してなかったものだからそらは考えにくい。
「翔くんに頼まれた。夜宵が私のことを引きずっていつまでも前に進めないって聞いて」
「杉田くんが……?」
杉田くんの方をチラッとみると、ニコと微笑みながら岬木くんの近くへと促す。
「……翔くんと私は従兄弟なんだ。だから、今日この場所を教えてもらうこともできたし、夜宵のことも聞いてた」
「俺も驚いたんだよ。昔使ってたチャットアプリの凛子ちゃんのとこから急に新規メッセージが来るから……俺が知ったのもつい最近」
い、とこ……
まさか、凛子と杉田くんが従兄弟だったなんて。たしかに、それだったら今までのことも全て納得する。
事情を知ってそうな口調とか、そういうことだったのか。
「……ってことで!夜宵、後で合流しよ。待ち合わせスペースで待ってるから」
「え……?わかったけど……」
「夜宵はやらなきゃダメなことがあるでしょ?」
凛子はそう言った後、岬木くんの方を向いた。
……まあ、そういうことなんだな。