きみと繋げた雪明かり
「てか光、お前また女子振ったの?話題になってたけど」
「……お前は理由知ってるだろ」
「まあな」
女兄弟のもとで育ったから、女子の怖さと言うものが苦手だったし、俺の姉さんが結構言いたいことをキッパリ言う人だったから尚更ダメだった。
それに何回か姉さんの人形になったこともあったから、女子と関わることが苦手だった。
あと、俺のことを好きって言ってる女子は俺の顔しか見てないのかと思ってたから、自然と拒否反応が出てしまう。
「ま、いいや。飯食お、お腹空いたし」
「相変わらずマイペースだな…」
それが翔のいいところでもあるけど。
場を盛り上げたり、ムードメーカーとして誰からも慕われている。普通に羨ましく思っているし…
少し落ち込んだ気分にもなりながら、チェーン店のファミレスに入る。
「ま、とりあえず頼んだし、ドリンクバー行ってきな」
「ああ、うん…」
運良くこの日は空いていて、早めに注文することができたから、翔を置いて先にドリンクバーに行くことにした。
あいつ優柔不断だからな…
一人で行くのは若干寂しくもあるけどそのことは考えないようにした。バレたら翔にいじられる。