きみと繋げた雪明かり



いつも通りドリンクバーの前に並んだけど、


……正直俺はなんでもいいんだよな…


なんでもいい、が一番悩む。理由はなんでもいいから。


…まあ、定番のオレンジでいっか。


そう思ってボタンを押そうとしたら、小さく袖に違和感があった。


「おわっ…!?」



やけに近くで聞こえたその声と共に冷たい感触を感じて腕を見ると、お茶の思う液体が思いっきりかかっていた。


あー…これは…


怒りも絶望もなにも感じなかったけど、こう言うことは初めてだったから解決策を考えていると。



「ごごごごごごめんなさいっ…!お茶が…」


「あ、いや…」


本気で焦ってそうな女性を落ち着かせようと、顔を見上げると、衝撃だった。



………可愛い。



最初は一目惚れだった。目の前で顔を青くさせてあわあわとしてる彼女が小動物みたいで可愛い、なんて言ったら引かれる。初対面だから。


でもとにかく可愛い。


誰もが振り向く絶世の美女、くらいまでにはいかないけど、どっちかというと素朴な可愛さ、というものがあってなんだか目が離せなかった。


「あ、あの……」

「……はい」


同い年くらいだろうか、セーラー服を着ているし歳が近いことは確かだろう。


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