きみと繋げた雪明かり
まず、私の名前は星川夜宵。クラスの中でもだいぶ目立たない側にいる、いわゆる地味な女子。
高校2年生になっても信頼できる友達というのはいない。
華のJKがそんなんでいいの?って揶揄われることはあったりしたけど、この生活が一番身の丈にあってる。多分。
そして、このわざわざ私に「おはよう」といってくださる…くれる彼は岬木光くん。
クラスで…いや、校内で彼のことを知らない生徒はいないのではないか、というくらいのプチ有名人。
その理由の一つ目は、完璧すぎる顔。
透き通るような美しい肌に高い鼻、温厚そうなオーラを出している優し気だけどかっこいい目。長い足。
いわゆるイケメンという部類で、本来なら私なんかには手が届かない存在。
二つ目は、誰でも虜にしてしまう性格。
彼は本当に優しすぎる。それにも彼は嫌な顔をしてるところなんて見たことがないしいつも笑顔で接してくれるらしい。
言動も優しいし、成績優秀スポーツ万能…と、まさにこの人に惚れない女子はほぼいないんじゃないかっていうくらいである。
じゃあ、なんでそんな人が私に話しかけてるの?って言うと…それはわからない。