きみと繋げた雪明かり
緊張
作戦会議
「おっはよー!夜宵ちゃん!」
「す、杉田くん…朝から元気だね…」
朝、教室に入った瞬間杉田くんの大声を浴びて倒れそうだ。
それに、きた瞬間ってことは私になんか用事でもあった…?
「杉田くん、私になにか…」
「いや、特に」
ないんかい。
……でもなんかその割にはすっごいにやにやしながらこっちを見てくる気がするんですけど。
***
「岬木くん、今日生徒会だよね」
「あ、うん。行こっか」
終礼が終わり、それぞれが帰ったり部活に行く準備を始めていると、丁度静野くんが私の近くにいたので話しかけてみたら、何故か一緒に行く流れになってしまった。
前回の件あって少し気まずくもあるんだけど……、まあいいや。
少し歩いて、いつも会議をしている生徒会室に入ると中はいつもより賑やかだった。
「あ、副会長!こんにちは、これ日頃の感謝と言ってはなんですが…」
「あ、ありがとう……、クッキー?」
「はい!少し作りすぎちゃって…」
そう言ってはにかみながら照れるこの子は本当に可愛い。
実は最近、少し仲良くなり始めている女の子——会計の松下朋笑ちゃん。
一個下の後輩ちゃんで、髪も緩く巻かれていて身長も低くてとにかく小動物みたい。いい意味で。