きみと繋げた雪明かり
じゃあね、と岬木くんが生徒会室を出て行くのを見守ったあと、片付けをしていたら朋笑ちゃんが部屋の中に入ってきた。
「先輩、今のは」
「え?と、ともえちゃん…?」
い、今のって……岬木くんと話していたこと?
普通に話していただけだと私は思っているけど、それにしてはともえちゃんの顔が怖い。
もしかして、私なにかしちゃった…?
「あの、ともえちゃん…私なにか…」
「先輩、ついに会長とデートですか〜っ!」
「…はい?」
まるでソシャゲのSSRが当たったかなように興奮してるともえちゃんだけど、デートとはどう言うことだ。
私はただ単に岬木くんの付き添い人だと思ってたけど。
「ともえちゃん、あの、デートじゃないよ?」
「なにを仰る先輩様!!」
「は、はい……」
「男女が二人きりで、それに休日に……、デートじゃなかったらこれをなんて呼ぶ?」
えー…『一緒に遊びに行く』とかかな…
この状態のともえちゃんにいったらキレられそうだけど。
「……まあ、先輩わかってなさそうだからいいや。デートの前日、私の家来てください」
「え?なんで……」
「いいから!!」
「わ、わかった…」
結局はともえちゃんの見たこともない圧に負けてしまい、遊びに行く前日、よくわからないままともえちゃんの家に行くことになってしまった。
逆に少し怖いんだけど…