きみと繋げた雪明かり
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あれから4日経った、土曜日。
私はとある建物の前で立ち尽くしていた。
「なんっだこれっ…!」
目の前には見たこともないような門の奥にこれは城?というような建物が広がっている。
庭もこれ土地代何円なんだ、と思わず突っ込みたくなるほどの広さ。お花もあちこちに咲いている。
待って、これ本当にともえちゃんの家?一個隣とかじゃなくて……
そう思って周りを見渡したけれど、ここは高級住宅地の中でもかなりすごい方らしくて、お金持ちそうな家しか見えなかった。
ちゃんと表札に『松下』って書いてあるし……本当にここなのか。
と、とんでもない後輩と仲良くなっちゃったかも…
「あ、せんぱーい、いらっしゃませ!ようこそ我が家へ!」
「うわっ!?」
背後から何者かに肩を叩かれたと思ったら、それは可愛い私服姿のともえちゃんだった。
よかった、ともえちゃんか……
だけど、そう安堵したのも束の間だった。
私は朋江ちゃんの後ろにいる黒い服の男性が気になるよ…
「あ、えっと…この人は私の執事の黒崎です!」
「あ、どうもこんにちは…」
ともえちゃんの紹介で黒崎さんに挨拶すると、ぺこっとお辞儀を返してくれた。