きみと繋げた雪明かり



***



あれから4日経った、土曜日。



私はとある建物の前で立ち尽くしていた。



「なんっだこれっ…!」



目の前には見たこともないような門の奥にこれは城?というような建物が広がっている。



庭もこれ土地代何円なんだ、と思わず突っ込みたくなるほどの広さ。お花もあちこちに咲いている。



待って、これ本当にともえちゃんの家?一個隣とかじゃなくて……



そう思って周りを見渡したけれど、ここは高級住宅地の中でもかなりすごい方らしくて、お金持ちそうな家しか見えなかった。



ちゃんと表札に『松下』って書いてあるし……本当にここなのか。



と、とんでもない後輩と仲良くなっちゃったかも…



「あ、せんぱーい、いらっしゃませ!ようこそ我が家へ!」


「うわっ!?」



背後から何者かに肩を叩かれたと思ったら、それは可愛い私服姿のともえちゃんだった。



よかった、ともえちゃんか……



だけど、そう安堵したのも束の間だった。


私は朋江ちゃんの後ろにいる黒い服の男性が気になるよ…



「あ、えっと…この人は私の執事の黒崎です!」



「あ、どうもこんにちは…」



ともえちゃんの紹介で黒崎さんに挨拶すると、ぺこっとお辞儀を返してくれた。
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