きみと繋げた雪明かり
「ま、まだ帰りたくない、かも…?」
私がそう言った瞬間、世界の時が止まった気がした。
まるで世界が氷に包まれたみたいに……じゃなくて!
恥っずかしっ……!!
それに岬木くん固まってるし…!これ間違いなく引いてるよ!
あああああああ私の生徒会人生終わった、ともえちゃん本当に恨む…
「し、岬木く———」
「…どこでそんな可愛いの覚えてきたの」
「え?——きゃっ!」
言葉を遮られたと思ったら、一瞬で目の前が真っ暗になった。
待って、これは…
「我慢するほうの身にもなってよ。はぁ、可愛すぎる…」
「か、可愛いって……」
……岬木くんに、抱きしめられている…!?
ちょっと待って、なんでこんなことに。
私はただともえちゃんに言われたことをやってみてるだけだ。
「可愛いよ、星野さん世界一可愛い」
「えっ、ちょ……」
そんな可愛い可愛い言われたら心臓が持たないんだって…!!
ただでさえ、密着してるから心臓の音聞こえてそうなのに…!
「頼むから自覚して、こっちの理性も持たないから」
「り、せい……?」
「そ、星野さんを可愛がりたい、って言う欲望」