きみと繋げた雪明かり
「うん、単刀直入に言うけどさ、あんた何様?」
「マジで釣り合ってないってわかってる?顔もスペックも」
その2人に舐められている口調で岬木くんとの差を聞かれているけど、
……正直、何も言い返せなかった。
顔、なんて天と地の差があって当たり前だし一般常識的に言えば私より遥かにこの人たちの方が可愛い。
黒髪で前髪も長いし、すっぴんだし、髪のお手入れも必要最低限しかやっていないし、制服だってきっちり着ている。
今の私におしゃれの『お』の字も無いと思う。
スペックだって、副会長に任命したのだって岬木くんだし一応興味はあったけれど、無理だろうなって自分からやりたいと熱血にアピールしたわけでもない。
現に副会長、生徒会に関わらなければクラスいや学校中でもスクールカースト最底辺の地味女だったと思う。
だから、普通に悔しいはずなのに……何も言い返せない。
「…自分が全然特別じゃないってことはわかっているつもりです」
「じゃあ、なんで光と遊びに行ったり無理に親しくしてるの?」
それは………
「…私がそうしたいって望んでいるからです」
…私今なんて。
まるで自分が言ったとは思えない発言な気がした。前は面倒事は結構ごめんで、変に揉め事は起こしたく無いとも思っていたから。
理由はないです、みたいな感じで言っていたと思うし。