きみと繋げた雪明かり
「…岬木くんは多分、私とあんまり関わらない方がいいよ。迷惑になっちゃう」
さっきの女の子も言っていたけれど、私と彼は天と地の差がある。
一年生の時、私が一人で休み時間に本を読んでいる間も彼はいろいろな友達やら女の子たちに囲まれながら日々を送っていたと思う。
あまり積極的に一緒にいてはいけない。なんだかそんな気がした。
そう少しネガティブになっている私を励ましてか、彼は少し大声を出しながら言った。
「…そんなことないよ。俺が望んでることだから」
「望んで……」
「うん、星野さんさ、俺が関わってくるの、生徒会の仲間だからって思ってるでしょ?」
まるでクイズを出すように楽しんでいる様子の岬木くん。
え……?違うの…?
普通に生徒会、私が副会長だからって思ってた。現に去年とか喋ったことなかったし。
だからそこでほどほどに心を許してもらえて、この前遊びに誘ってもらったんだと思ってたけど……
「……うん、多分星野さんにはストレートに言わないとわからないよね」
「………え?」
なにストレートって。嫌いって言われるんですか?
一応同じ生徒会だし、ギスギスしたりするのは出来るだけ避けたいんだけど……
そう思って少しびくびくしていたけど、それは全くの杞憂で、そのあと聞こえた言葉は正反対だった。
「本当はもっと後に言うつもりだったんだけど……中途半端だったら星野さんがまたこんなことになるかもしれないしね……俺さ」
「——星野さんのことが好きだよ」
「……え?」
そう言う彼の目はどこか優しそうだけど、緊張している眼差しだった。