きみと繋げた雪明かり
それだったら任命式のときも、少なくとも私のことは認識してたってことだよね…?
それにこの前のハ……
『——かわいいよ?』
思いますのはあの時の静野くんの言葉。
その言葉を思い出すだけで、顔面の温度が上昇していくことがわかった。
…もう、無理だ。こう言う話題苦手すぎる…
今まで恋愛に一線を引いてきたからこそ、どうしたらいいのかわからない。
私が悶々と考え込んでいるのを察してか、杉田くんが話を広げてくれた。
「ぶっちゃけさ、その告白どうするつもりなの?」
「そ、れは……」
思えば、そうだ。
杉田くんにそう問われ、具体的にどうすると聞かれれば私にもわからない。
それこそ中学2年生くらいまでは友達に貸してもらった少女漫画とか読んで、自分もこんな恋したいなとか思っていたけれど。
それは昔だ。それに、私には……
「……あんまり乗り気じゃない感じ?」
「……うん」
でも、杉田くんに余計な気遣いをさせるわけにはいかないので、出来るだけそこは深く干渉しないでほしくもある。
あのこと、も考えるけど、その前に岬木くんには私よりいい人がいるんじゃないか、などとにかく色々考えてしまうのだ。