きみと繋げた雪明かり


「ちょっとよっていきたい場所があるんだ。よかったらどう?」


「わかった…」


よっていきたい場所って……


疑問に思いながらも、歩く岬木くんの後をお話ししながらついていった。


…でも、段々と話すのは慣れてきたかも…しれない。



***



「ありがとうございましたー!」



店員さんの声と、軽快な入店音とともにコンビニを出て行く私たち。


そのまままっすぐ歩いて、近くの公園のベンチに2人で座った。



「…はい、これ星野さんのぶん」


「ありがとう、あったかい…」


座ったあと、岬木くんの手から渡されたのは一つのあんまん。


この季節のあんまんはやっぱり正義……‼︎


お腹も空いていたので、一口だけあんまんをかじる。


おいしっ………!!


ちょうどいい甘さのあんこがとっても美味しい。



ふと、岬木くんはどんな感じなのだろうと横をチラッと見てみる。


すると、岬木くんは子供みたいなキラキラした目であんまんをそれはすごく美味しそうに食べていた。



そのあと、しばらく食べていたけれど、段々と会話のないまま食べ続けるのは気まずいと感じてしまう。


……無言で食べ続けるのはちょっとね…


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