きみと繋げた雪明かり
「会長と副会長にしても良かったの?私なんかと一緒で…」
「私なんか、とか言わないでよ。俺は星野さんと一緒が良かったから」
何気なく聞いてみたけれど、それは彼とタラシパワーにやって返された。
お世辞だとしても、嬉しいけどね…
「うん、ありがとう。岬木くん、やっぱり優しいね」
私がこんなんだから、そんなに優しい瞳で見つめられたら溶けそうで…
もうどっかの吸血鬼化してる気がする、私。
「うん、伝わってないっぽいけど」
笑みは絶やさずにそう返されたけど、
伝わってって……なにが…?
岬木くんはこんな暗い私にもお世辞を言ってくれて…多分、私が解釈してる意味でいいよね…?
遠回しに「お前じゃなきゃよかった」とか言われてないですよね…!?
ただでさえ豆腐メンタルだから、そこら辺のことを聞くと無意識におどおどしてしまう。
「まあ、俺が星野さんとやりたかったのは本当だから。お世辞でもなんでもないよ」
「え、と、うん。ありがとう」
多分事務的な理由があるからだよね…?
…でも真剣にそう言われたらちょっとドキってなってしまうんですよ。
岬木くん、自分がそうしてるからモテてるのって自覚あるのかな…?