きみと繋げた雪明かり



とりあえず一呼吸して、心を落ち着かせた。



「さっきのドキドキした?」


「それは……そう。だって名前で呼ばれたことなかったし…」



今まで名字に「さん」をつけて呼ばれていたから、急に名前で呼ばれてそりゃ驚くよ。



「あはは、やった。お望みなら何度でも呼ぶよ?ねぇ、夜宵」


「も、もう勘弁してください……‼︎」



すごくお腹いっぱいです…!!



はぁ、イケメンってすごい…



「でもさ、さっきのやつ全部演技だって思わないでほしいな」


「えっ…?」


「デートって言い方はあれかもしれないけど……どこか行かない?2人で」



ふ、たりで……いや本当のデートじゃん。


岬木くんの口からでたデートという言葉に驚いた……けど、



何故か私も嫌じゃなかった…ような。



これは、別に……好きとかそんなんじゃなくて……



……そう、信頼!!!



「…別に大丈夫だけど」



これは信頼これは信頼これは信頼……



とにかく自己暗示をかけまくるけど、内心は少し期待しているところもある。


「そっか、よかった。詳細はまた連絡するね」



「う、うん……」



これは信頼だから、”仕事仲間”として大切に思っているだけ……!!!




だんっじて、岬木くんのことが好きとかそんなんじゃない!!!


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