きみと繋げた雪明かり



***



「…岬木くんからか」



寒い空の中でぽつっと言葉を漏らす。



1人で夜道を歩いていると、携帯が震え道路の端に沿って見てみたら、それは岬木くんからだった。



……さっきのことかな。



パスワードを解いて、メッセージの内容を見る。



『急にごめんね。さっきのことなんだけど、日曜日に11時の集合でどうかな?場所はこの前と同じの駅前で…

あと、これは私事で悪いんだけど、実は姉の誕生日がもうすぐで…

たまにはって思ってプレゼントを買おうと思うんだけど、女物はそこまで詳しくないからアドバイスしてくれるの助かるな』



そのあとに、にこっとした顔文字がついている。


へぇ……岬木くんのお姉さんの誕生日、もうすぐなんだ。


あと、岬木くんが絵文字を使うのはちょっと意外だったから面白い。



それと、



…なんだかんだ言ったけど、何気に楽しみかもしれない。岬木くんと遊びに行くのは。


この前だって、面白い話題をたくさん提供してくれたり、とにかくつまらないと思う時がなかった。



そういえば、日曜日って2日後……!?意外に早かった。



……まあ、でも、最近のストレスも全部忘れて楽しめたらいいな。


そう思って、開けていた携帯を閉じてまた帰り道を歩き始めた。
< 94 / 206 >

この作品をシェア

pagetop