きみと繋げた雪明かり
***
「…岬木くんからか」
寒い空の中でぽつっと言葉を漏らす。
1人で夜道を歩いていると、携帯が震え道路の端に沿って見てみたら、それは岬木くんからだった。
……さっきのことかな。
パスワードを解いて、メッセージの内容を見る。
『急にごめんね。さっきのことなんだけど、日曜日に11時の集合でどうかな?場所はこの前と同じの駅前で…
あと、これは私事で悪いんだけど、実は姉の誕生日がもうすぐで…
たまにはって思ってプレゼントを買おうと思うんだけど、女物はそこまで詳しくないからアドバイスしてくれるの助かるな』
そのあとに、にこっとした顔文字がついている。
へぇ……岬木くんのお姉さんの誕生日、もうすぐなんだ。
あと、岬木くんが絵文字を使うのはちょっと意外だったから面白い。
それと、
…なんだかんだ言ったけど、何気に楽しみかもしれない。岬木くんと遊びに行くのは。
この前だって、面白い話題をたくさん提供してくれたり、とにかくつまらないと思う時がなかった。
そういえば、日曜日って2日後……!?意外に早かった。
……まあ、でも、最近のストレスも全部忘れて楽しめたらいいな。
そう思って、開けていた携帯を閉じてまた帰り道を歩き始めた。