きみと繋げた雪明かり
デート当日
「…それで、どんな感じのものを買うの?」
「小物的なやつかな。普段使える」
少し悩んだあと、私の方に顔を向けてそう言った岬木くん。
小物か……
11時に駅前で集合して、駅の近くのショッピングモールで買い物をしている私たち。
ちなみにお互い10分前に同じタイミングで来て、すごく面白かった。岬木くんも笑ってたな。
……さて、本題だ。
さっき岬木くんが言った希望だけれども、女性ものの小物だったら2階?いやこの階もあるっちゃあるけど……
うーん……難しい。
「この階たしか一個あったよ。その店見てみる?」
「うん、そうしようかな」
そうして、この階の小物店を見に行った……けど、
「あっ、お姉様の贈り物でしたらこちらとかどうでしょうか〜??」
「いやいや、こちらもよろしいですよ??」
「あはは……いいですね…それ」
……改めて見るとすごい図だな。
今の状況説明しますと、店に入った瞬間、ほかにお客さんがいなくてうろうろしていた店員さんが「イケメンが入ってきた!!」みたいな感じで岬木くんを囲んでいる状態です。
……それでいいのか店員!!!
あの、一応私いるんですが…
一応私も岬木くんと一緒に入って来たけど、店員さんが一瞬で岬木くんのところに行っちゃって今は1人である。
何もしないわけにも行かないから、一人でそのへんの小物とか見てるけど…