きみと繋げた雪明かり
最初はそのへんをぶらぶらと見ているだけだったけれど、よく見てみるとこの店、結構可愛い感じの女性が好みそうなラインナップだ。
実用品から鑑賞品?まで幅広く置いてあるし、商品はとてもおしゃれでかわいい。
そんな感じでしばらく店内を歩き回っていると、
……あ、このペンケース可愛い。
グレーと白で彩られているペンケースはシンプルだけど、自分の好みにあっていてとても気に入ってしまった。
あー…どうしよう。でも今月結構カツカツだし…
今日もそこまで持ってないからな…こんなところでまさか気になる小物が見つかるとは思わなかったから。
その場所で少し悩んでいると、岬木くんが店員さんから解放されたようで、こちらのほうにやってきた。
「お疲れ様……、お姉さんへのプレゼント決まったの?」
「うん、一応。大変だったけど、勧めてくるものはまともだったから助かったよ…」
あはは、と岬木くんが困った顔をしながら声を出して笑った。
それは、あの店員と20分とか30分格闘してたら疲れるよ…
お疲れ様です…、と彼に心の中で声をかけた。
「…ごめんね。1人にさせて」
「だ、大丈夫だよ…!他の小物見るの、何気に楽しかったし…!」