きみと繋げた雪明かり



「はい、これ。今日のお礼だと思って」


「わっ…、ありがとう」



彼が買ってくれたペンケースをカバンの中から取り出して、私に渡してくれた。


そして、岬木くんはスマホをチラッと少しだけ見た後、私にこう提案した。



「……もう12時だし、そろそろご飯食べる?」


「そうしよっかな……結構お腹空いちゃったし…」



実は今日結構早起きしてしまって早めに朝ごはんを食べていた。



……だから結構お腹空いてるんだよね。



岬木くんも私と同じなのか、お腹を抑えて「僕もお腹空いちゃった」と困り顔で微笑んだ。



……なんでだろう、なんか可愛いな。



そっち方面の趣味はないはずなのに、何故だか岬木くんを見てそう思ってしまった。



***



「美味しい…!このパスタ」


「たしかに、美味しいよね」



ショッピングモールの一階においてあるパスタのお店でご飯を食べている私たち。


ちなみに私も岬木くんは同じトマトソースパスタを食べている。



ショッピングモール来るの久しぶりだったから、結構リニューアルしてたけど、変わらないところは変わらないな…



例えばこのご飯系のお店が立ち並ぶ一階とか。
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